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【2023年9月最新】子どもが好きなゲームタイトルランキング/「マインクラフト」が2冠!その人気の理由とは?

こんにちは。『ADK Research Lab』研究員の渡邉です。
今回はゲームに関する子どもの調査に関するデータを聴取いたしましたので、この調査データを基に考察を書いていきたいと考えています。


子どもの好きなゲームタイトルランキングで「マインクラフト」が2冠!

今回の調査で「好きなゲームタイトル」を純粋想起(自由回答/3つまで)で聴取している。
未就学児部門・小学生部門・中学生部門で結果をみてみると、ポケットモンスターシリーズやスーパーマリオシリーズなど長きにわたる定番IPは上位にランクインしているが、マインクラフトが小学生部門・中学生部門で第1位となっている。

「好きなゲームタイトル 割合(単位:%)n=1,685」ADKオリジナルキッズパネルより作成

子どもが好きなゲームたちをカテゴライズ

改めてランキング内のゲームタイトルをカテゴライズしていくと、
①定番IP系(ポケットモンスターシリーズ・スーパーマリオシリーズなど)
②クラフト系(マインクラフト・どうぶつの森など)
③アクションオンライン対戦系(フォートナイト・スプラトゥーンシリーズなど)
に分けられると考えられる。

「好きなゲームタイトル 割合(単位:%)n=1,685」ADKオリジナルキッズパネルより作成

①~③のカテゴリを代表してポケットモンスターシリーズ・マインクラフト・フォートナイトで、より細分化して子どもたちの好きなゲームタイトル割合をみてみると、
ポケットモンスターシリーズは未就学児がトップで徐々に下降傾向。
マインクラフトは小学生低学年の頃にトップとなり、下降していくものの中学生までトップを維持。
フォートナイトは年齢が上がるごとに徐々に数値を伸ばしている。
となっている。

このデータからも見えるように、子どもたちは定番IP系IPからゲームに馴染んでいき、マインクラフトのようなある種レゴブロックの発展形ともいえる自由度の高いクラフト系のゲームに興味を持ち、小学校での他者とのコミュニケーションの中で”競いあう”アクションオンライン対戦系のゲームを好むようになる興味関心の動きをみることができる。

2冠を獲得した「マインクラフト」のヒットの理由

次に子どもの好きなゲームタイトル2冠を獲得したマインクラフトのヒットの理由について考えてみる。

まずはマインクラフトを知らない方のために、マインクラフトはスウェーデンに本拠を持つMojang社が開発し、日本へは2011年から発売されているゲームタイトルとなっている。つまり、マインクラフトは10年以上も遊ばれているロングヒットゲームなのである。
ゲーム内容としては、ゲーム内の世界がブロックで構成されており、その世界を開拓し、建物を作ったり、冒険をしたりすることで自分だけの世界を創造していくことができるゲームになっている。正確にはエンディングは存在するものの、やり込み要素が無限大にあるため、エンディングがないゲームといっていい。

マインクラフトのヒットの理由については、大きく以下3つと考えられる。
①目標のない「自由度の高いゲーム性」
②親も容認しやすい「プログラミング教育要素」
③人気を継続させる「動画コンテンツの存在」

自由度の高いゲーム性については先述した通りだが、私は自由度が高すぎると何をすればよいのかわからないという現象が起こるが、柔軟な発想力を持つ子どもにとっては水を得た魚のように思いっきり楽しめるのであろう。

また、マインクラフトはプログラミング教育分野で注目されている。
マインクラフトはプログラミングを学びゲーム内で実行することで、例えば自動で開閉するドアを作ったり、ある条件下でトラップを作動させるなど様々なギミックの仕掛けを作ることができる。
教育版マインクラフトも販売されており、クラスメイト、先生、親など共同作業ができ、教材としても期待されている。親のお墨付きがあることで子どもは思いっきり遊べている、ということもあるだろう。

参考サイト:小学校を中心としたプログラミング教育ポータル

最後、動画コンテンツの存在については、今回の調査結果から補足できる点がある。

まず、「子どもが普段接触するメディア」(選択肢式/複数回答)の項目を聴取している。

「普段視聴・閲覧しているメディア(選択肢式/複数回答) 割合(単位:%)n=1,901」
ADKオリジナルキッズパネルより作成

このデータをみると、テレビが圧倒的なメディアとして存在しているものの、YouTubeなどのインターネット動画共有配信サービスの台頭が著しい。4~14歳全体で61%、未就学児からどの年齢区分でも過半数を超える割合となっており、いまや子どもにとっても動画共有配信サービスは影響の高いメディアになっている。

その中で特にYouTubeではどのような配信者の動画がみられているのか、今回の調査で「好きなインフルエンサー」を純粋想起(自由回答/3つまで)で聴取している。

「好きなインフルエンサー 割合(単位:%)n=1,225」ADKオリジナルキッズパネルより作成

このランキングをみると、どの部門においてもHIKAKINが第1位となっており、HIKAKINもゲーム実況チャンネルを持ち動画を配信している。様々なゲーム実況を行っているが、その中でも最も多いゲームタイトルが「マインクラフト」の実況動画なのである。

また、HIKAKIN以外でも「かんあきチャンネル」、「ちろぴの」、「すとぷりちゃんねる」などマインクラフトのゲーム実況を多く行っているYouTuberが多くランクインしている。
子どもに人気があるゲームだから動画本数も多いということも当然ありながら、ここまで多くのランクインの数字をみると、少なくともこのゲーム実況動画の多さがマインクラフトの人気の下支えをしていることは間違いないだろうと考えられる。

ゲーム実況がなかったら「マインクラフト」の人気はなかったのかも?

マインクラフトの人気の要因の一つとしてゲーム実況動画の人気を挙げたが、これがなかったらここまでの人気はなかったのかもしれないと考えられる。

マインクラフトは自由度が無限大であるがゆえに道しるべが少ない、果たして動画配信サービス普及前の攻略本、攻略サイトでこの自由度のある世界観を伝えられただろうか。

やはり多様性のあるYouTuberたちが様々な切り口でマインクラフトの自由度のある世界観を子どもたちに伝え、その動画に感化されてさらに子供たちがマインクラフトの無限に広がる世界に没入したことであろう。


ADK Research Labでは本記事に使用した調査データを公開しております。
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マーケティングインテリジェンスセンター 伊積/角田/渡邉
メールアドレス:adk-note_prj_group@adk.jp


本調査概要
調査年月:2023年9月
対象エリア:全国
手法:インターネット調査
調査対象者:4-14歳の男女(親の代理回答)
総サンプル数:1,901
調査主体:株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ
調査協力会社:株式会社モニタス


【引用について】
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